ローソク足の見方がわからない
売買タイミングはどうしようかな?
損切りポイントはどうやって決めるの?
こんな疑問や悩みはありませんか?
こんにちは!FXの歩き方編集部・デイトレーダーの河野です。
FXを始めるにあたり、チャートの読み方を覚えるのは絶対条件。
中でもローソク足は基本中の基本なので、その基礎知識がないとトレードはできません。
でも、ぶっちゃけローソク足がどういう構成になっているのか、イマイチよくわからない・・・。
こう思っているFX初心者も少なくないのではないでしょうか?
今回は、そんな「ローソク足」について詳しく紹介します。
ローソク足は通貨の値動きを表しているもので、日本発祥のチャート表記なのだ!
一本一本のローソク足には始値・終値・高値・安値の情報が含まれていて、連続するローソク足を見ればトレンドの勢いがわかるぞ。
ローソク足の形状は様々だが、各形状には名前がついている。
さらにそれぞれが売買シグナルにもなるのだ。
この記事ではローソク足の構成や形状の名称、また売買シグナルや窓について紹介します。
それでは、まずローソク足の基本情報から見ていきましょう。
ローソク足とは
ローソク足とは、始値・終値・高値・安値の4つで構成される日本発祥のチャート表記で、見た目がローソクに似ている点が名前の由来です。
ローソク足をみればトレンドの勢いが視覚的にわかるのが大きな特徴です。
また、ローソク足の組み合わせをみると、今後の相場を予想できます。
ローソク足からわかる4つの情報
ローソク足には、始値・終値・高値・安値の4つの価格の情報が含まれています。
ローソク足の太い部分は「実体/じったい」と呼び、実体の上端・下端は、始値と終値です。
また実態から上下に伸びている細い線は「ヒゲ」と呼ばれ、ヒゲの上の端の部分が高値、下の端の部分が安値です。
高値に向かっている線を「上ヒゲ」、安値に向かっている線を「下ヒゲ」と呼びます。
このヒゲは、高値と始値(または安値と終値)が同じときなどは出現しません。
陽線・陰線って?
ローソク足は、大きく分けて2種類あります。
それが、「陽線」と「陰線」です。
陽線 = 終値が始値よりも高くなって終了したローソク足
陰線 = 終値が始値よりも安くなって終了したローソク足
簡単にいうと、一定期間内でチャートが上に向かっているときに陽線、下に向かっているときに陰線が表示されます。
つまり、陽線は相場の上昇、陰線は相場の下降がわかるんです。
なお、陽線と陰線は色分けされていますが、使用している色は各社のツールによって異なります。
ローソク足でトレンドの勢いを判断する
順張りでトレードする場合、ローソク足でトレンドの継続や転換のポイントを予測できます。
実態とヒゲ、またそれぞれの長さから、トレンドの勢いを読み取れるんです。
ローソク足は相場の動きによっていろいろな形状になりますが、その形状によって買いサインや売りサインのシグナルになります。
ローソク足の形状にはどのような種類があって、どのようなシグナルになるのかをみていきましょう。
ローソク足のシグナル
寄引同時線 ➡ トレンドの転換
寄引同時線(よりひきどうじせん)は、価格がどちらに動くかわからない、トレンド転換が起こるときによく現れます。
寄引とは、「寄り=始値」「引き=終値」を指します。
実体のない上ヒゲと下ヒゲのローソク足で、売り・買いの勢いが拮抗している状態です。
またローソク足の形が十字に見えることから、「十字線」と呼ばれることもあります。
大陽線 ➡︎ 買いサイン
大陽線とは実体が長い陽線で、買いサインです。
実体が長いため、価格上昇の勢いがとても強い状態だと判断できます。
過去のローソク足よりも大きな陽線であることが、サインとして機能するポイントです。
短い時間足ではよく見られますが、日足などで確認できた場合は、強い上昇トレンドが発生する可能性があります。
大陰線 ➡︎ 売りサイン
大陰線とは実体が長い陰線で、売りサインです。
大陽線と同じく実態が長いため、価格下落の勢いがとても強い状態だと判断できます。
こちらも短い時間足(5分足~1時間足など)ではよく見られますが、サインとして機能するには過去のローソク足よりも大きな実体があることがポイントです。
下落傾向が強まると、連続して大陰線になる場合もあります。
「トンカチ」は売りサイン
トンカチとは、下ヒゲがなく、上ヒゲが長いローソク足です。
陽線のトンカチと陰線のトンカチがありますが、どちらも売りサインになります。
陽線のトンカチ
陽線のトンカチとは、下ヒゲがなく陽線の実体に長い上ヒゲがついたローソク足です。
始値から大きく上昇したものの、その後下落している状態なので、上昇の勢いが弱まってきていると判断できます。
上昇トレンドの相場で陽線のトンカチが見られると、その後下降トレンドへ転換することが多いです。
陰線のトンカチ
陰線のトンカチとは、下ヒゲがなく陰線の実体に長い上ヒゲがついたローソク足です。
始値から上昇したものの、大きく下落して始値よりも下で終値を迎えた状態で、天井を打ったと判断できます。
そのため、陰線のトンカチも上昇相場で見られると、その後下降トレンドへ転換する可能性が高いです。
「カラカサ」は買いサイン
カラカサとは、上ヒゲがなく、長い下ヒゲがついているローソク足です。
陽線のカラカサと陰線のカラカサがありますが、どちらも買いサインになります。
下ヒゲが長いのは反発が強いことを表しており、カラカサはトレンドの転換点となることが多いです。
陽線のカラカサ
陽線のカラカサは、下降トレンドの終盤に現れると買いサインとして機能します。
下落方向へ動いたものの、最終的に始値より上昇して終値を迎えているため、上昇傾向に変わりつつあると判断できるんです。
また上昇トレンドで現れた場合は、上昇の勢いが弱まり下落方向へ動き出していると判断できるので、売りサインになります。
陰線のカラカサ
陰線のカラカサも陽線同様、下降トレンドの終盤に見られれば買いサインです。
上昇の勢いは弱いものの、上昇して終値を迎えているため、上昇傾向になり始めたと判断できます。
陽線、陰線どちらも始値から大きく下げた後大きく戻しますが、戻す際、始値よりも少し上がるのが陽線のカラカサ、始値に少し届かないのが陰線のカラカサと覚えておけば、わかりやすいのではないでしょうか。
ローソク足の組み合わせ
ローソク足は1本だけでシグナルを出す場合もありますが、「切り込み線」「かぶせ線」のように、複数のローソク足を組み合わせてシグナルを出すケースもあります。
下記で切り込み線やかぶせ線について解説します。
切り込み線
切り込み線とは、前日の大陰線と当日の陽線のローソク足の組み合わせで、買いサインです。
値動きが折り返すような形をするため、「折り返し線」とも呼ばれます。
この線は、当日陽線の始値が前日陰線の安値よりも下で始まり、陰線の中心を上回るところまで戻し終わった場合に見られます。
買いサインである理由は、下降トレンドの底を打ったため、上昇トレンドへ転換する可能性が高いからです。
出現頻度はやや少ないですが、陽線の翌日にさらに陽線が発生した場合は、上昇トレンドへ転換する可能性がより高まります。
かぶせ線
かぶせ線とは、前日の大陽線と当日の陰線のローソク足の組み合わせで、売りサインです。
当日陰線の始値が前日陽線の高値よりも上で始まり、陽線の中心よりも安値になった場合に見られます。
売りサインである理由は、上昇トレンドの天井を打ったため、下降トレンドへ転換する可能性が高いからです。
こちらも陰線の翌日にさらに陰線が出た場合、下降トレンドへ転換する可能性がより高くなります。
窓の出現
窓とは隣り合ったローソク足の間にできる空間です。
片方のローソク足の始値と、もう片方のローソク足の終値が離れている状態で、始値と終値の差が大きいほど、大きな窓になります。
基本的に、週末の為替市場がクローズしたときの終値と、翌週オープンしたときの始値に差がある場合に窓は発生します。
通常、ローソク足とローソク足の間にはスキマはないか、あってもごく小さい場合がほとんどです。
しかし、市場が休みの間に相場を大きく動かすような材料があると、市場のオープンと同時に売買が急増することで、窓が発生するんです。
どんなときに出る?
窓は、週末や連休を挟んだときや、取引時間外に為替が大きく動くようなニュースが出たときに現れます。
たとえば週末に雇用統計の発表があり、週明けに窓が開いているケースです。
また窓が開くと、その後に窓開け前の価格まで戻る動きをすることがあり、これを「窓埋め」と呼びます。
必ずしも起こるとは限りませんが、窓が開くとその窓が埋まるケースは非常に多いです。
損切りポイントは高値安値を参考に!
ローソク足を見て損切りを判断する場合は、直近の高値・安値がポイントです。
- 買いでエントリーした場合は、直近の安値
- 売りでエントリーした場合は、直近の高値
ローソク足で損切りポイントを決める場合、上記に設定するのが一般的です。
ローソク足 まとめ
今回はFXの基本、ローソク足について紹介しましたが、いかがでしたか?
あなたの悩みや疑問が解消できていれば幸いです。
この記事を読めば、ローソク足がどういう構成で何を表しているのか、また形状別の売買サインや損切りする際のポイントが理解できます。
最後にもう一度、内容を確認しましょう。
- ローソク足は値動きを表しており、トレンドの勢いを判断できる
- ローソク足の形状で売りサイン、買いサインがわかる
- 損切りポイントは直近の高値・安値を参考にする
【売りシグナル】
- 大陰線
- 陰線・陽線のトンカチ
- かぶせ線
【買いシグナル】
- 大陽線
- 陰線・陽線のカラカサ
- 切り込み線
ローソク足は一見シンプルに見えますが、実は様々な情報が含まれているんです。
FXトレードは、このローソク足だけでも不可能ではありません。
しかし勝ち続けるためには、それだけでは情報不足。成功するには、もっと相場分析の精度を上げる必要があります。
そこで重要なのが、テクニカル指標です。
ローソク足に加えテクニカル指標を組み合わせれば、売買の根拠が強くなり、より正確なトレードを行えるようになります。
ローソク足について学んだら、ぜひ次はテクニカル指標についても勉強してみてくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。