FXにはどんなリスクがあるの?
リスクへの対策や軽減方法が知りたい!
感情によるミスを防ぐ方法は?
この記事を読むと、上記の疑問や悩みを解決できます。
こんにちは!FXの歩き方編集部の河野です。
FXには、大きく分けて7つのリスクが存在します。
この記事では、それら7つのリスクを解説するとともに、それぞれの対策も解説します。
また、初心者が行うべきリスクの軽減方法や感情によるミスを防ぐ方法もお伝えしますね。
この記事で解説していることを実践に取り入れれば、大きな危険を回避しつつ、利益を積み上げていけるようになりますよ。
FXはリスクが高い?9割が負けるって本当?
投資を始めるにあたり、FXが有効な手段だと思わない人も多いです。
なぜなら、FXはリスクが高いと思われているからです。
金融先物取引業協会のデータによると、FXが有効な取引手段だと思わないと回答した人の82%が、リスクが高いことを理由にしています。
しかし、同じく金融先物取引業協会の調査では、全体のうち60.3%が利益を出しており、39.7%が損失を出しているとの結果もあります。
半数以上が利益になっているのを見ると、大半が損をするイメージとは異なりますよね。
ではなぜ、FXが9割も負ける世界だと言われているのでしょうか?
初心者の9割が負けている
実は、上記の調査に回答したトレーダーの81.4%が、FX経験1年以上~5年以上なんです。
つまり、FX初心者の割合がとても少ないんですね。
ところが、FX初心者に限定した場合、負けている割合は非常に大きくなります。
FXトレーダー兼YouTuberのJINさんによると、初心者の70~90%が負けているようです。
なるほど!
「9割が負ける」というのは、「初心者の9割が負ける」ということなんだね。
では、なぜそのようなことが起きてしまうのか、FXに潜むリスクについて詳しく見ていきましょう。
FXに潜む7つのリスクとその対策
FXには、大きく分けて下記の7つのリスクがあります。
上記はFXで損をする原因となりますが、それぞれの対策も紹介するので、実践に取り入れてみてくださいね。
為替変動リスク
為替変動リスクは、FXを行う上で常につきまといます。
なぜなら、FXの基本は為替差を狙ったトレードだからです。
たとえば米ドル/円を1ドル100円のとき、価格が上がると予想して買いエントリーするとします。
予想通りに動いて1ドル110円になれば10円の利益になりますが、予想と反対に動いて1ドル80円になると20円の損失です。
プロのトレーダーでも100%相場を予想することはできないわ。
そのため、為替変動リスクは念頭に置いてトレードしなければならないの。
損切りを行おう
為替変動リスクをゼロにすることはできません。
しかし、相場が予想と反対に動いた場合に、損失を最小限に抑える方法はあります。
その方法とは「損切り」を行うことです。
先ほども紹介した金融先物取引業協会の調査では、FXを行った際に損失を出してしまった原因の56.5%が「損切りができなかったから」となっています。
損切りは、最大損失額が証拠金の2%以内に収まるようにするのがポイントです。
たとえば100万円の証拠金で1つのポジションを持つなら、そのポジションの含み損が2万円になったら損切りを行います。
また、同じ証拠金で複数のポジションを持つのなら、その合計が2万円になったときが損切りするタイミングです。
あらかじめ逆指値注文を入れておくと、設定に従って自動で損切りしてくれるので便利ですよ。
レバレッジによるリスク
レバレッジをかけるとより大きな利益を狙えますが、リスクも大きくなります。
なぜなら、為替変動による影響を大きく受けるためです。
たとえばレバレッジをかけ過ぎると、通貨が予想と反対に動くとロスカットされてしまう可能性が高くなります。
レバレッジ (ドル/円のレートが100円と仮定) | ロスカットになるレート | 必要証拠金 | 証拠金維持率 |
---|---|---|---|
1倍 | 0円 | 1,000,000円 | 2,500% |
2倍 | 52.083円 | 500,000円 | 1,250% |
5倍 | 83.333円 | 200,000円 | 500% |
10倍 | 93.750円 | 100,000円 | 250% |
25倍 | 100.000円 | 40,000円 | 100% |
*証拠金維持率が100%未満になった場合にロスカットになるとして算出。
*ロスカットになる証拠金維持率はFX会社によって違う。通常は100%か50%のどちらか。
レバレッジは3倍までに抑える
レバレッジは3倍までに抑えてトレードしましょう。
3倍までに抑えられたら、ロスカットされる危険性も小さくなり、比較的安全にトレードできます。
希望レバレッジに対して必要な資金の目安を知りたいときは、下記のシミュレーションツールを活用してみてください。
このツールを使えば、自分の資金に見合ったトレードができますよ。
ロスカットされるリスク
ロスカットされるようなトレードは、絶対にしないようにしましょう。
なぜなら、ロスカットは強制決済のことで、相場から退場になり大損してしまうからです。
たとえば含み損が増え続け、FX会社の定めたロスカット基準に達してしまうと、トレーダーの意思に関わらず強制決済され、損失が確定してしまいます。
また相場状況によっては、証拠金維持率を大きく離れた価格で約定することもあり、その場合は証拠金以上の損失となります。
証拠金に余裕を持たせる
ロスカットされないためには、証拠金に余裕を持たせることが重要です。
証拠金に余裕を持たせれば証拠金維持率を高い水準にすることができ、許容できる含み損も大きくなるからです。
証拠金維持率が高いと、取引量を変えない限りはレバレッジも低く抑えることができます。
レバレッジ (ドル/円のレートが100円と仮定) | 必要証拠金 | 証拠金維持率 |
---|---|---|
1倍 | 1,000,000円 | 2,500% |
2倍 | 500,000円 | 1,250% |
5倍 | 200,000円 | 500% |
10倍 | 100,000円 | 250% |
25倍 | 40,000円 | 100% |
ただし、無駄に損失を膨らませることはせず、損切りは徹底するようにしましょう。
流動性によるリスク
流動性が低い時間帯や通貨ペアを扱うのは、初心者にはおすすめできません。
なぜなら、希望の価格で取引が成立しづらいケースもあるからです。
たとえば、NY市場が閉まる時間帯の朝5時~8時までは市場参加者が少なくなり、流動性が低くスプレッドが広がりやすいです。
また南アフリカランドやトルコリラなどのマイナー通貨は、流動性が低く値動きが荒いため、価格が大きく動くリスクがあります。
メジャーな通貨ペアで適切な時間帯を狙う
初心者はメジャーな通貨ペアで、なおかつ適切な時間帯を狙ってトレードしましょう。
そうすれば流動性によるリスクを抑えることができます。
- 米ドル/円
- ユーロ/円
- 英ポンド/円
- 豪ドル/円
- NZドル/円
- 8時~16時(オセアニアやアジアの参加者が多い)
- 16時~翌2時(取引量世界1位のロンドン市場が開く)
- 21時~翌6時(米国株式市場が開き、トレンドが発生しやすい)
時間帯については、上記の中でも比較的値動きが緩やかな8時~16時から慣れていくとよいでしょう。
スリッページが起こるリスク
スリッページが起こるリスクにも注意しましょう。
なぜなら、スリッページが起こると希望した価格とは離れたレートで約定してしまうからです。
たとえば1ドル=100円で注文したはずなのに、実際には100.5円で約定されていたということがあります。
これが有利な方向のレートで約定していればよいですが、不利な方向のレートで約定してしまうことも多いんです。
許容範囲を設定する、約定力の高いFX会社を使う
スリッページの許容範囲を設定しましょう。
そうすれば、許容範囲を超えたレートでは約定しないので、資金の無駄を防ぐことができます。
また、約定力の高いFX会社を使えば、スリッページ自体が起こりにくいです。
- カバー先金融機関の数
- サーバーの強さ
金利変動リスク
スワップポイントも狙うなら、金利変動リスクにも注意しましょう。
なぜなら、金利変動によって損失する可能性があるからです。
たとえば金利差が縮小すればスワップポイントも低下し、相場の下落にもつながります。
また場合によっては、プラスだったスワップポイントがマイナスに転じることもあります。
スワップポイントは決済しない限り発生し続けるため、マイナスだと毎日損失を増やしていくことになってしまうんです。
政策金利をチェック
政策金利は定期的にチェックしておきましょう。
なぜなら、政策金利が発表されると金利が上がるか・下がるかがわかるからです。
政策金利が上がるともらえるスワップポイントが増え、下がるとスワップポイントも減ります。
また政策金利がもう片方の通貨の政策金利より下がると、スワップポイントはマイナスになります。
金利は急激に下げられることはほとんどないので、定期的にチェックしていれば問題ないでしょう。
システム面でのリスク
FXには、システム面でのリスクもあります。
通信機器の故障や回線障害、取引ツールの不具合などです。
これらが起こってしまうと、トレードができなくなってしまいます。
また、ポジションを持っている最中にシステム面でのトラブルが起これば、トレードができない間に利益を逃したり、大きな損失を出してしまう恐れもあります。
システムの強いFX会社を使う
上記のトラブルを避けるためには、システムの強いFX会社を使うのが有効です。
過去のシステムトラブルやユーザーの口コミなどを参考に、信頼できるFX会社を選ぶようにしましょう。
また万が一に備えて、複数の口座を持っておくのもひとつの手よ。
FX初心者が行うべき5つのリスクコントロール
FXはなるべくリスクを抑えてトレードすることが大切です。
そこでFX初心者が行うべきリスクのコントロール方法を5つ紹介します。
- 相場分析を行う
- 売買サインが出たときのみトレードする
- 様々な注文方法を使う
- ポジションを翌日や翌週に持ち越さない
- 資金管理を行う
相場分析を行う
エントリーや決済を行う際には、必ず相場分析を行いましょう。
相場分析を行うと今後の値動きをある程度予想できるため、勝率が上がるからです。
たとえばテクニカル分析は、過去のチャートのパターンを元に分析を行うため、似たようなパターンを探して相場の予測ができます。
またファンダメンタルズ分析は経済や政治を材料とするので、景気の良し悪しや金融政策が相場にどう影響するのかを分析できます。
初心者にはテクニカル分析が視覚的にもわかりやすいと思いますが、両方の分析方法を使うことでより分析の精度を上げることができますよ。
売買サインが出たときのみトレードする
トレードは売買サインが出たときのみ行いましょう。
なぜなら、余計なトレードによる無駄な損失を防げるからです。
相場分析を行って売買サインを見つければ、根拠のあるトレードができます。
もし相場分析を行っても売買サインが見つからなければ、チャンスが来るまで待ちましょう。
様々な注文方法を使う
FXには様々な注文方法があるので、それらを使いこなせるようになるとリスクを軽減できます。
なぜなら、相場状況やトレードスタイルによって使い分けることができ、トレードが行いやすくなるからです。
たとえばFXの注文方法には、下記の種類があります。
それぞれの注文方法を理解し、使い分けたり組み合わせたりしてトレードしましょう。
ポジションを翌日や翌週に持ち越さない
ポジションを翌日や翌週に持ち越すのはやめましょう。
なぜなら、その日のうちにトレードを終わらせておけば、管理がしやすくなるからです。
また、市場が閉まっている土日に為替に影響するような大きな事件が起きた場合、金曜日に決済しておけば、翌週にレートの大変動が起きても大損しないで済みます。
FXは放置していると何が起こるかわからないので、ポジションは1日単位や1週間単位で管理するようにしましょう。
資金管理を行う
FXを行うにあたり、資金管理を行うのは必須です。
なぜなら、資金管理はリスク管理にも繋がるからです。
資金管理を行う際は、次の4つのポイントを抑えましょう。
- 許容リスク
- 勝率
- ストップロス
- 損益の比率
FXで損失する原因はほとんどが資金管理で解決できるので、ぜひ徹底して行ってくださいね。
トレードルールを作ると効果的
FXのリスクを軽減させる方法として、トレードルールを作るのも効果的です。
なぜなら、感情によるミスを防げるからです。
FX初心者にありがちな「損切りができない」ことや「ポジポジ病」などは、感情の影響を受けることが大きな原因となっています。
明確なトレードルールを作り厳守すれば、ルールに従って淡々とトレードができるようになります。
損小利大を徹底できる
トレードルールを作るもう一つの利点は、「損小利大」を徹底できるようになることです。
損小利大のトレードができるようになれば、トータルでプラスになり、繰り返していけば利益が積み上がっていきます。
最初から完璧なルールを作れるわけではありませんが、検証と改善を行っていけば、より有利なルール作りができますよ。
作ったトレードルールを、いきなり実践に取り入れるのが不安なときは、デモトレードで練習してみるといいわよ。
使いやすいFX会社でリスクを避けよう
最後に、リスクを避けるために使いやすいFX会社を3社紹介しますので、参考にしてみてください。
低コスト・使いやすさ抜群!デイトレに最適「GMOクリック証券」
スプレッド | ||
---|---|---|
米ドル/円(原則固定) 銭 | ユーロ/円(原則固定) 銭 | 豪ドル/円(原則固定) 銭 |
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---|---|---|
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---|---|---|
米ドル/円(原則固定) 銭 (※1,000通貨までの注文の場合) | ユーロ/円(原則固定) 銭 (※1万通貨までの注文の場合) | 豪ドル(原則固定) 銭 (※1万通貨までの注文の場合) |
スワップ | 最小取引単位 | キャッシュバック |
---|---|---|
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米ドル/円(原則固定) 銭 | ユーロ/円(原則固定) 銭 | 豪ドル/円(原則固定) 銭 |
スワップ | 最小取引単位 | キャッシュバック |
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米ドル/円 円 | 通貨 | 円 |
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FXに潜む7つのリスクとその対策 まとめ
この記事では、FXに潜む7つのリスクとその対策について紹介しましたが、いかがでしたか?
FXのリスクを理解して対策を実践に取り入れれば、大きな危険を回避しながらトレードできるようになります。
最後に今回の内容をおさらいしましょう。
- FXには大きく分けて7つのリスクがあるので、その対策を学んでおこう
- リスクのコントロール方法を活用してトレードしよう
- トレードルールを作れば、より安全にFXが行えるようになる
- 使いやすいFX会社を使ってリスクを軽減させよう
FXは危険だというイメージが強いかもしれません。
しかし、「リスクは必ず伴うものだから対策なんて意味ないよ」なんて考えて、ギャンブルトレードをしてしまえば、思わぬを損を被ることがあります。
もしFXで成功したいと考えているのなら、必ずリスク管理を徹底するようにしてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
FXに潜む7つのリスクとその対策 Q&A
- FXにはどんなリスクがあるの?
-
FXには下記の7つのリスクがあります。
①為替変動リスク
②レバレッジによるリスク
③ロスカットされるリスク
④流動性によるリスク
⑤スリッページが起こるリスク
⑥金利変動リスク
⑦システム面でのリスク本記事では上記の対策も解説していますので、ぜひご覧ください。
【詳しくは、記事内の「FXに潜む7つのリスクとその対策」で解説しています。】
- リスクをコントロールする方法はある?
-
FXのリスクをコントロールするには、下記の5つの方法があります。
①相場分析を行う
②売買サインが出たときのみトレードする
③様々な注文方法を使う
④ポジションを翌日や翌週に持ち越さない
⑤資金管理を行う【詳しくは、記事内の「FX初心者が行うべき5つのリスクコントロール」で解説しています。】
- 感情によるミスを減らすにはどうしたらいい?
-
感情によるミスを防ぐには、トレードルールを作るのが効果的です。
明確なトレードルールを作り厳守すれば、ルールに従って淡々とトレードができるようになります。
【詳しくは、記事内の「トレードルールを作ると効果的」で解説しています。】